ごあいさつ

私たち構造計画研究所は、最先端のデジタル技術と長年培ってきた工学の知見を融合させ、次世代のより良い社会の実現に取り組んでいます。現在、製造業は深刻化する人手不足や環境問題など多くの課題に直面する一方で、生成AIなどの技術的ブレイクスルーが重なり大きな変革期を迎えています。

本年のKKE Vision for ものづくりは、「AI時代を生き抜く『意思あるものづくり』」をテーマに開催いたします。AIは瞬時に答えを算出しますが、本質的な「問い」を立て、新たな意味や価値を創造することは人間にしかできません。

強力なツールを前にした今こそ、依存するのではなく人間が主体的に使いこなす意思が問われています。
人の持つ知恵や感性を、これからのものづくりにどう活かしていくか。
持続可能な未来を切り拓く深い議論を通じ、皆さまとともにこれからの日本のものづくりが進むべき道筋を探究してまいります。

技術展示もございますので是非お立ち寄りください。

プログラム

9:30~10:00               開場・受付


10:00~10:10               開会のご挨拶 

株式会社構造計画研究所 


全体セッション1 10:10~12:00

日本製造業のものづくり戦略
―産業のCAP分析―


東京大学 名誉教授
一般社団法人ものづくり改善ネットワーク 代表理事
合同会社 FTものづくり研究所 代表社員

藤本 隆宏ふじもと たかひろ

日本の製造業は90年代以降、縮小・空洞化したとの見解が過去30年流布したが、データに基づかぬ誤謬である。
30年で日本製造業の付加価値生産性は2倍になり、非製造業(900万円)よりずっと高い年間1,200万円である。
しかし、トヨタの付加価値生産性は推定3,000万円。
この数字は、①良い設計に見合った価格、②高い付加価値率、③高い物的労働生産性の3つの「高さ」に分解できる。
製造DXも失敗が多いが、明るい現場づくり等、人間系を大事にするDXのみが成功しているようだ。

東京大学 名誉教授・ものづくり改善ネットワーク 代表理事 藤本 隆宏氏   (プロフィール詳細)   

略歴:
1979 東京大学経済学部卒業、三菱総合研究所入社
1984 ハーバード大学ビジネススクール博士課程入学
1989 同・博士号取得
1989 ハーバード大学研究員
1990 東京大学経済学部助教授
1996 リヨン大学客員教授、INSEAD客員研究員
1996 ハーバード大学ビジネススクール客員教授
1997 同大学上級研究員
1998 東京大学大学院経済学研究科教授
2002 日本学士院賞/恩賜賞受賞
2004 ~2021 東京大学ものづくり経営研究センターセンター長
2013 ~ 一般社団法人ものづくり改善ネットワーク代表理事
2021 東京大学定年退職。早稲田大学研究院教授、東京大学名誉教授
2026 東京理科大学上席特任教授、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問・招聘研究員

主な著書(日本語のもの):
『製品開発力』(共著、ダイヤモンド社)『生産システムの進化論』(有斐閣)、『生産マネジメント入門』(日本経済新聞社)、『能力構築競争』(中公新書)、『ものづくりからの復活』(日本経済新聞出版社)、『現場から見上げる企業戦略論』(角川新書)、『工場史』(編著、有斐閣)、『日本のものづくり哲学(増補版)』(日経文庫)、『産業競争力』(岩波書店)、他。


12:00~13:00   ※ご希望の場合、軽食をご提供します。お申し込み時にご確認ください。

午後からは3会場に分かれての分科会となります。


分科会 第1セッション 13:00~13:40

プラント建設の不確実性から考える、ものづくりの未来

三菱ケミカルエンジニアリング株式会社

国際センター 部長

藤田 輝夫 氏

DNPの通信環境改善への取組み
~電波反射板PASREACH~

大日本印刷株式会社

ファインデバイス事業部新規ビジネス開発
センター第2本部開発第1部 部長

前田 博己 氏

民間ロケット開発における自動車産業との連携

インターステラテクノロジズ株式会社

開発部 機構・構造セクションマネージャー

山岸 尚登 氏


分科会 第2セッション 13:50~14:30

動的解析を用いた工場耐震補強の導入とその適用事例

三菱電機株式会社

ものづくり技術本部 生産システム・企画技術部建築・設備技術グループ 主任
稲村 渓
伊丹製作所 生産システム部 環境施設課 課長
上原 安志 氏

デジタル空間構築プラットフォーム「NavVis IVION」運用のご紹介

株式会社クボタ

DX推進部 課長

山田 昌徳 氏

ステレオカメラ開発におけるCAE活用と体制構築

株式会社オプトル

OPT 事業統括本部 モビリティ&セーフティ事業部 構造開発室 メカ開発グループ
グループリーダー

安井 麻衣子 氏


分科会 第3セッション 15:00~15:40

新世代モノづくりへの挑戦
~真の豊かさを目指して~


日ポリ化工株式会社

代表取締役社長

中塚 信二郎 氏

なぜ今ネットワークが必要なのか
~工場DXを実現するために~


NTT東日本株式会社

マーケティング統括本部 ビジネスイノベーション本部 先進事業推進部 先端技術部門

宮地 諒輔 氏

スズキにおけるCAE検証のためのデジタル画像相関法活用について

スズキ株式会社

材料技術部 材料プロジェクト課

主幹 樫山 武士 氏

技師 高柳 太郎 氏


分科会 第4セッション 15:50~16:30

ミスミが変える製造業の調達モデルDX


株式会社ミスミ

ME事業グループD-JIT MEグローバル展開推進室
ジェネラルマネージャー

加藤 祐一 氏

自動車産業が求める生産技術
─機能性と信頼性


日産自動車株式会社

パワートレイン・EVコンポーネント生産技術開発本部 技術企画部 戦略統括・新規事業推進グループ
エキスパートリーダー(PT新商品工法開発)

塩飽 紀之 氏

医薬品製造プロセスの見える化
─粉体シミュレーション活用

Meiji Seika ファルマ株式会社

製薬研究所 製剤研究室
前田 了 氏

技術統括センター
佐瀬 正則 氏


全体セッション2 16:40~17:40

特別講演

AI脳クライシスを回避するには

東京大学大学院
総合文化研究科 相関基礎科学系
教授

酒井 邦嘉さかい くによし

近年になって現れたばかりのデジタル機器は、利便性や効率性を重視するあまり、知的な能力を失わせる方向に偏っています。
その最たるものが人工知能(AI)であり、先端技術の驕りと人間軽視の風潮によって思考力や創造力が奪われ、自由な発想すらも機械化されるという危機に直面しています。
『AI脳クライシス』(集英社)という本を出しましたが、これは紙の本による読書の必要性やAIの危険性について深掘りする一つの試みです。
この身近に迫ったクライシスを回避できるかどうかは、人間の本質に対する深い理解にかかっています。

東京大学大学院 総合文化研究科 相関基礎科学系 教授 酒井 邦嘉 氏   (プロフィール詳細)   

言語脳科学者・東京大学大学院教授。東京大学理学部物理学科卒業。92年、同大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士。同年同大医学部助手。95年、ハーヴァード大学医学部リサーチフェロー、MIT言語・哲学科客員研究員を経て現職。『言語の脳科学』(中公新書)により第56回毎日出版文化賞受賞、脳機能マッピングによる言語処理機構の解明により第19回塚原仲晃記念賞受賞。著書に『人間とは何だろうか』(河出新書)、『デジタル脳クライシス』(朝日新書)、『チョムスキーと言語脳科学』(インターナショナル新書)、『勉強しないで身につく英語』(PHP研究所)、編著に『芸術を創る脳』(東京大学出版会)や『AI脳クライシス』(集英社インターナショナル、5月刊行)などがある。NHKラジオ深夜便で偶数月(第4月曜日)にパーソナリティを担当中。


昼食をご希望の場合は講演申込フォームより講演と同様にお申込みください。
※本イベントのオンライン配信はございません。会場での実施のみとなります。
※講演者、講演内容は変更または中止になる場合があります。予めご了承ください。


ソリューション展示のご案内

構造計画研究所の製造業様向けの取組み19テーマを展示します。
体験やデモンストレーションを通じて、最新のデジタル技術活用事例をご覧いただけます。
コーヒースペースもご用意しておりますので、お気軽にお立ち寄りください。

9:30~18:00


製品構成を制御するコンフィグレータにより、複雑な仕様選定の整合性を判定。設計・製造への確認不要で、営業が「製造可能な仕様確定」と「正確な見積もり」をその場で完結できる見積もり業務支援システムです。

所要量展開と負荷調整を同期的に行う高度な自動計画機能と、調達・生産・物流の繋がりの可視化・調整機能をあわせもった生産管理システムです。変化への対応力が高まり在庫削減やリードタイム短縮につながります。

深刻なトラックドライバー不足の中、安定したサプライチェーンの維持には輸送効率を高めることが必要不可欠です。荷主である製造業の皆様の物流最適化を支援するソリューションと改善事例をご紹介します。


CAEの結果をSNS機能で発信しCAEによる意思決定をチーム内で共有できます。また、CAEに関するメッシュや材料データはアセンブリ情報と共に一元管理されます。人材流動に左右されないCAEナレッジの蓄積をサポートします。

設計でのCAEの活用は当たり前となる中、CAE利用をより促進できるのがクラウドの活用です。SimScaleは、従来のCAEで悩まされていた導入の煩雑さを解消し、維持コストを削減、データ共有の迅速化、AI活用を実現します。

実験と解析、最適化技術を活用して熱設計をトータル支援し、試作レス開発・高性能化・コスト低減を実現します。本展示では、実験と解析の乖離検証のデモンストレーションや、最新デバイスを用いた熱流可視化技術についてご紹介します。


計測データとCAEを融合するデータ同化技術で、高精度なデジタルツインを実現します。展示では、様々なCAEでデータ同化を簡単に実行できるプラットフォームと、高速度カメラ不要の画像振動計測システム 圧縮センシングDICをご紹介します。

近年、B5G/6G向けの通信デバイスや、電波吸収体・透過材などの次世代材料やメタマテリアルが注目を集めています。これら研究開発を加速させるためには、シミュレーションによる正確な予測と可視化が不可欠です。本展示では、メタマテリアルを対象とした微細構造設計から無線エリア評価までを一貫して実現できる、電磁界解析・電波伝搬解析の事例をご紹介いたします。

複雑化するサプライチェーンにおいて、FMEAなどの品質情報の属人的な管理から脱却。品質ナレッジデータベース「e1ns(アインス)」は、効率的で一貫性のある品質マネジメントを実現するFMEAソフトウェアです(IATF16949準拠)。


浸炭焼入れしたギア歯面の内部硬さ、および、有効硬化層深さを非破壊計測するデモを展示いたします。従来の製品・技術では実現できなかった高精度な定量計測が可能です。

産業現場で切れない無線通信環境を構築するためには、目に見えない無線電波を見える化することが重要となります。電波を見える化する無線計測・モニタリングや無線環境設計の最適化技術を展示します。

NavVisは複雑な製造現場を高速・高精度に3Dデータ化。誰もがいつでもアクセスできる空間情報デジタルツインとして、遠隔から現場確認や設備管理を支援し、業務効率化とコスト削減に貢献します。


製造現場の複雑な設備インフラには改編した担当者しか把握していない系統が多く、世代交代に向けた情報継承が急務です。改善のために「変えた」設備を自動で図面反映し、組織で共有できる「デジタル系統図」をご紹介します。

工場や物流現場のヒト・モノをAI画像解析で計測し、集計の手間やコストを削減します。エッジPCによるオンプレ構築、既存カメラ活用、クラウド管理、学習データの更新など、現場の多様なニーズに柔軟に対応可能です。

RemoteLOCKはWi-Fiを通じて、工場内セキュリティをクラウドで一元管理します。
従業員や外部業者ごとに、暗証番号やICカードなどの権限を遠隔で発行・管理でき、物理鍵の紛失リスクや受け渡し業務をゼロにします。
手袋でも操作可能な物理ボタンを備え、入退室ログも自動記録。現場の負担を減らしつつ、安全で効率的な工場運営を実現します。


製造の要である工場の地震対策は、着実かつ生産を止めずに実施することが求められています。シミュレーションを活用した現実的な耐震補強、内部設備の地震対策、さらに災害時の立ち入り判断システムをご紹介します。

不確実性が高まる中、製造設備への投資判断はますます難しくなっています。本展示では、事業性・リスク・環境負荷を総合的に評価し、複数案の比較と投資判断を支援する取り組みをご紹介します。

KKEが民生分野に提供している技術の多くはDual-Use技術として、防衛分野でもご活用いただいております。本展示では、そうした防衛分野でのご利用いただている幾つかの事例の概要をご紹介します。


地上で培った建築・通信・製造・意思決定の技術を宇宙分野へ。本展示では、ロケット発射場開発支援、衛星通信シミュレーション、衛星アンテナ解析、運航管理システム開発の事例をご紹介します。

製薬・電池・化学など多くの現場で、粉体の設計・開発は今も人の勘や経験に頼っています。
粉体・混相流シミュレーションソフト「iGRAF」は試作前に工程を可視化。試作コストを減らし、開発を加速化することができます。


詳細

名称

  KKE Vision for ものづくり 2026

開催日時

2026年7月23日(木)10:00~18:00(9:30 開場/受付)

参加費

無料(事前登録制)

昼食等

ご希望の場合、お昼の時間に軽食をご提供いたします。
展示スペースにコーヒー等をご用意しています。

主催

株式会社構造計画研究所

その他

講演当日は、受講票とお名刺1枚をお持ちください。
会場はFreeWi-Fiがございます。

特典

ご参加された皆様には、ノベルティをご用意しております。

お問い合わせ

kkevision-honbu@kke.co.jp

開催場所

東京コンファレンスセンター・品川
 〒108-0075東京都港区港南 1-9-36
アレア品川 (受付5F)

  • JR品川駅港南口(東口)より徒歩2分

copyright© KOZO KEIKAKU ENGINEERING Inc. All Rights Reserved.